| 派遣薬剤師が、安定的に働けるのはいつまでか？：薬剤師転職navi |
派遣薬剤師という働き方
これまでも派遣薬剤師について何度か取り上げてきました。派遣薬剤師について知りたければ、合わせて過去の記事もご覧ください。
参考記事：
薬剤師の派遣で働くメリット・デメリット
そんな中で、派遣薬剤師に興味を持っている方や現在派遣薬剤師をやっている方の中で、
「派遣薬剤師に興味があるけれど（派遣薬剤師として働いているけれど）、派遣薬剤師としてはいつまで働くことができるのだろうか？年齢的な制限というものはないのだろうか？」
と悩んでいる方もいらっしゃると思います。
派遣薬剤師という働き方は、仕事以外の自由な時間を満喫しながらそれなりの稼ぎを得ることが出来る、仕事もプライベートも大事にしたいという薬剤師さんにとっては嬉しい働き方です。
しかし、一般に派遣社員には年齢制限、年齢の壁というものが存在する場合がほとんどです。では、派遣薬剤師が安定的に働けるのはいつまでなのでしょうか？
派遣の年齢制限
一般的な派遣社員、例えば事務職の派遣の年齢制限は大体30代くらいまでとなっているのが実情のようです。派遣に年齢制限がある理由として大きなものが、『派遣社員は即戦力と期待して迎え入れられている。』というものがあります。若いうちは体もきびきび動きますし、頭の回転も早いので派遣としてバリバリ働くことができるでしょう。
しかし、人間というものは必ず老いていきますので、年をとるにつれて体力も低下しますし、記憶力や判断力というものも下がっていってしまうものです。そういった個人の事情を、雇い主がそうそう了承する事もなく、もっと頑張って欲しかったんだけどな…と判断されてしまうとクビを切られてしまうことも起こってしまいます。雇った側からすれば、高いお金を払って派遣を雇っているので、当然といえば当然なのかもしれませんが。
薬剤師という職業は、そうそう肉体的に酷使されるハードワークはないでしょうから、年齢的にも大体40代くらいは問題なく活躍できるのではないでしょうか。薬剤師は経験とスキルが生かされる職業ですから、ただ若いというだけではダメだと思います。熟練の薬剤師による経験則からミスの発見に役立ったり患者さんの異常を見抜いたりとあらゆるシーンで活躍が期待されます。
しかし、やはり派遣薬剤師にも年齢の壁はあります。
薬剤師としての経験やスキルがあっても、事務処理的な能力が衰えていてはダメだからです。。
技術や経験とは関係のないスキル
例えば、一つは薬歴の処理能力。
薬局によっては、薬歴を記入する時間は1患者あたり2分までという制限を設けている場合も実際にはあり、時間をかけて薬歴を書ける環境ではないところもあります。先日、大手の薬歴未処理問題が出てきましたから、薬歴に関してはかなり厳しい目で見られるのではないでしょうか。
また、1日の来客患者数が多い薬局では調剤や監査にもスピードを求められる事があります。フットワークを求められる職場では、どうしても若い人には敵わず、足手まといに感じてしまうシーンが出てくる事もあるかもしれません。そういった職場では派遣薬剤師としては働きにくくなってしまう可能性は否定しづらいかもしれません。
長く、派遣薬剤師するには
派遣薬剤師として息の長い働き方をしていきたいのならば、派遣される職場をしっかり選ぶというのもとても大事です。派遣先の情報がわかるのならば、処方箋枚数や勤務薬剤師数から仕事のハードさを判断し、負担がどれくらいのものか、戦力として働けるのかというのを分かっておかねばならないでしょう。
また派遣薬剤師として長く働くにはスキルや経験を積む、キャリアアップが大事になってくる事も多いです。多彩な経験を積める職場を経験しておくことで、後々それが生かされてくるということです。このあたりは、キャリアカウンセラーに聞いてみて下さい。しかし、ひとつだけ最近の傾向として、薬局経営者のコスト意識も高くなってきていますので、昔より状況がよくないことも増えてきました。このあたりを踏まえて、どちらの働き方を選択するのかを考えたほうがよいかもしれません。
