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横紋筋融解症の仕組み

しばしば話題にあがる副作用に横紋筋融解症がある。
しかしこの副作用について、名前は知っていても実際に起こる仕組みを知らない方も多いだろう。
横紋筋融解症は、薬剤服用による影響やウイルス感染症や熱中症などによって誘発されるということが知られている。
ではこの病態はなぜ起こるのであろうか。
コレステロールの合成経路から考えてみるとよいだろう。
コレステロールは生体内において情報伝達物質の原料や生体形成のための物質として作用している。
筋肉が融解するからにはなんらかの理由があるということは簡単に考えられるだろう。
コレステロールの生体内における役割から考えてみると、
スタチン系製剤作用点であるHMG-CoA還元酵素などから考えてみるとよいだろう。
スタチン系製剤の作用点はHMG-CoA還元酵素を阻害することによって肝におけるコレステロールの合成を阻害している。
このHMG-CoA還元酵素を阻害するとなぜコレステロールの合成が阻害されるかを考えるとアセチルCoAからコレステロールを合成する経路を阻害することで作用を発揮するという理屈がわかる。
まず、通常食べ物から糖質や脂質、たんぱく質が摂取された後小腸を経由して肝臓に流入したこれらの栄養素はアセチルCoAとアセトアセチルCoAによってメバロン酸からスクワレンを経由して3-OHメチルグルタール酸CoA(HMG-CoA)になった後HMG-CoA還元酵素によってメバロン酸、スクワレン、コレステロールとして合成される。
スタチン系薬剤はこの過程のHMG-CoA還元酵素が働くのを阻害することによってコレステロールへと変化してゆくのを阻害するのである。

結果として血中コレステロールを減少させるが、
効果が個人差によって強く出すぎてしまうことがあるのだ
まれに同じ経路で生成されるユビキノン(CoAQ10)という電子伝達系で使用される補酵素の供給を減少させて結果的に細胞内のプロトン勾配が壊れるという状況が起こることがある。
その状態で激しい運動など筋にダメージを与える行動をとると以下のような現象が起こると推測される。
まず、ミトコンドリアからのシトクロムCの放出に伴う骨格筋細胞のアポトーシスがはじまる。
次に骨格筋に付随する小胞体がカルシウムイオンを放出させてたんぱく質分解酵素が活性化されて骨格筋の連鎖的な崩壊が起こると考えられる。
筋肉が連鎖的に崩壊するとミオグロビンという分子量の大きい物質タンパク質が血流にのって運搬されて腎の尿細管で多量に詰まり、ろ過しきれなかったミオグロビンが流出して褐色尿が発生するという状態になる。この状態が継続すると腎不全に陥る可能性があり、
直ちに薬剤投与を中止の上腎保護が必要となる。

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