ワークライフバランスの具体的な取り組み事例
ワークライフバランスの具体的な取り組み事例
今回は、社会全体のワークライフバランスの具体的な取り組みについてお話をしていきます。

まず、一番良く知られているのが、「育児休業制度」でしょう。法令では、子供が1歳になるまでに1年間仕事を休業することができるとしています。また、条件を満たせば1歳6ヶ月までに延長することも可能です。この条件とは、例えば保育所に入所を希望しているのにもかかわらず、入所が実現しない場合に適用されます。また、これとは別に父、母の両方が育児休業を取得する場合は、その子供が1歳2ヶ月に達するまで取得できる「パパ・ママ育休プラス」という制度もあります。

事業所内に保育所を設置するという方法もあります。これは企業経営者向けの施策となりますが、事業所内に保育所を設置することで、育児休業を早めに終了し、復職を促すことができます。仕事が始まる前にその保育所に子供を預けて出勤し、仕事が終わったらすぐにその保育所に子供を迎えに行くことができます。事業所内に保育所がない場合には、経営側に要望していくことも検討してみましょう。

在宅勤務の制度を取り入れることで、従業員が早期に復職したりすることも考えられます。自宅にいながらにして、仕事ができれば、子供の世話をしながら働くことができます。子供が病気でもそばに居てあげられる、子供の様子を常に見ながら仕事ができるなどメリットは大きいでしょう。連絡は主に電話やメールを使えばほとんどカバーできるのではないでしょうか?通勤にかかる時間もなくなるというのも大きなポイントです。

時差出勤やフレックスタイムの制度で母親の負担を軽減することができます。勤務時間の調整が容易にできる制度があれば、子供の状況に合わせて出勤ができます。保育所への送り迎えに合わせて勤務時間を設定したり、父親が面倒をみることが可能な日に母親がフルタイムで出勤するということも考えられます。

一般の企業の取り組み例

食品メーカー
従業員3,000名以上の食品メーカーの例。工場の施設を活用して、家族一緒に参加できる見学ツアーを開催しています。そして、総労働時間の低減や休暇取得の推進を行い、休暇時間の創出を図っているとのこと。

電気機器メーカー
5日連続休暇の取得の推進を行い、ワークライフバランスの実現を図っています。また、毎週水曜日は、定時退社日として、残業を禁止しています。子供と仕事の両立支援を行っており、小学校3年生を修了するまでの期間は短時間勤務の実施(最大2時間の短縮)。その他自社商品の開発や販売に至る経緯などを紹介する体験型授業も行っています。

総合家電メーカー
しっかりと働き、ちゃんと休むというスローガンを元にワークライフバランスに対する施策を行っています。週2日のノー残業デーを設定し、労働時間の削減を図っています。また、家族で参加できるイベントの開催を行っています。夏には納涼祭、秋にはハイキングツアーを行い、家族の絆をサポートしています。

化粧品メーカー
このメーカーでは、出産育児を理由に退職する必要がなくなるように施策を実施しています。育児休暇は満3歳になるまで取得ができます。そして、小学3年生まで1日2時間の勤務時間の短縮が可能です。女性の社員が多い企業ならではの施策と言えます。

ワークライフバランスの施策は一人で実現するのはなかなか難しいことがあります。仕事の仲間、上司、あるいは経営陣との話し合いも必要になることでしょう。一人ひとりが自分のこととして考え、ワークライフバランスを実現することが会社にとってメリットがあるということを示していけると良いでしょう。休暇の時間をしっかりと確保しつつ、仕事もしっかりと行い成果を出せる社会が実現できることを願っています。



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